2008/12/19
Aさん と Bさん がバンジージャンプを体験した、と聞いた。 一体なんだろうと思いネットで調べた。 終わりに次のように書いてあった。
「バンジージャンプは、最短時間で人生観を変えてしまうとも言われています」
果たして人生観変わっただろうか。 お会いしたら、そのことについて是非、聞いてみたいと思った。
ところで、Cさんと雑談しているうちに当然の成り行きとして、私たちの仲間では評判のAさん・Bさんのバンジージャンプの話になった。
ネットで知ったばかりの知識を、ここぞとばかりにまくし立てたてた。 そして、最後にこう言った。
「下に向って飛び込んではいけません。 ちょっと上に向って飛ぶのです。 少し頭を下げれば自然に下に向くものです」
得意になって話している内に、いつのまにか半世紀ちかく前に、一度だけ経験したことのある「高飛び込み」と混同してしまった。
幾つになっても忘れられないほど印象の深い経験である。 もちろん悪夢のような失敗に終わっている。
21歳のころだがアメリカ人専用のプールに通っていた。 日本人の入場には厳しい制限がある。事前の許可が必要だし、人数制限もある。
アメリカ人はすいすい入っていくが、日本人は炎天下に列を作って、順番が来るのをジッと待っている。 そうしてまで入りたくなる素晴らしいプールだ。
水がとてもきれい。 当時の日本のプールは濁っているのに、こちらは透明。 それに飛び込み台があるのだ。 4段?ある。最高は10m近くあると思うが、よく分からない。
最初は一段目から飛び込んだ。 高さは2mくらいと思うが、感覚は自分の目の高さが基準になるから、水面は4mくらい下に見える。
最初は腹を打つのを恐れて、下に向けて飛び込む。 そうすると必ず背中をぶっつけることになる。 凄く痛い。
スタート台から飛び込むのと同じように少し下に向けて飛び込むと、やや裏返しになってしまうのだ。 飛距離が長いせいだと思う。
「ちょっと、上に飛べ。 それから頭を少し下げればよい」と友人から聞き、その通りにしたら、上手く行った。 スポッと水に入れる。 とても気持がよくて病みつきになった。
アメリカ人の子どもは最上段から足をバタバタさせ、鼻を摘みながら次々と飛び降りてくる。
とても楽しそうに見えたので、いきなり最上段に挑戦した。 梯子で上ってみると、とても高く感じ、少し後悔した。
今だったら、やっぱし止めた。 と思い、梯子で降りてくるが、21歳のときは違う。 アメリカの子どもにバカにされるのは耐え難いことだった。
こうなったらやるだけだと決意を固めた。 周りは子どもたちばかりで、大人は私一人だけしかいない。
飛び込み台の先端に立つと、プールが凄く小さく見えた。 記憶ではマッチ箱くらいに見えたが、これは気持の問題。 正確なことは覚えていない。
ホイスルがピーと響いて、4段目?飛び込台に対して飛び込み許可の合図の旗が揚がった。 各段が同時に飛び込むと、事故が起こるので、許可を出す女性がプールの反対側に配置されている。
一瞬躊躇すると。 子どもたちが、口々に「クリアー」「クリアー」と甲高い声で叫びだした。 それに押されて、飛び込み姿勢のことなど何も考えずに飛び込んでしまった。
大失敗だ。 どうゆう格好で水に入ったか全然覚えてない。 ともかく体が痛くてしばらく水中でうずくまっていた。
二度とあんな真似はしたくない。 高いところはこりごりだ。 そう思ったのは半世紀も前のことだった。 こんなことを考えていたら、Cさんが言った。
「来年はニュージランドに行って一緒に飛ぼうね」
他にも高い所はこりごりの話はある。 私は高所恐怖症どころか高所大恐怖症だ。 しかし、こう応えた。
「それは楽しみですね。 ぜひ、ご一緒させてください」
去年はシルクロード、今年はニュージランド、来年が叉、NZであるはずがない。 S会の海外旅行は毎年違う場所に行く慣わしである。
余談だが、今でもあの「クリアー」は何を意味しているのか考えることがある。
「邪魔だ、どけ!」と言っているのか、
「許可がでているよ。飛び込んでいいですよ」と、親切心で初心者に教えてくれているのか。 一体どっちだろうか?
ちなみに飛行機に着陸を許可するときの用語は「クリア・トゥ・ランド」(着陸支障なし)。
辞書では一番後ろの方に出ている「許可」だが、運輸・軍事関係では頻繁にこの意味で使われる。
「バンジージャンプは、最短時間で人生観を変えてしまうとも言われています」
果たして人生観変わっただろうか。 お会いしたら、そのことについて是非、聞いてみたいと思った。
ところで、Cさんと雑談しているうちに当然の成り行きとして、私たちの仲間では評判のAさん・Bさんのバンジージャンプの話になった。
ネットで知ったばかりの知識を、ここぞとばかりにまくし立てたてた。 そして、最後にこう言った。
「下に向って飛び込んではいけません。 ちょっと上に向って飛ぶのです。 少し頭を下げれば自然に下に向くものです」
得意になって話している内に、いつのまにか半世紀ちかく前に、一度だけ経験したことのある「高飛び込み」と混同してしまった。
幾つになっても忘れられないほど印象の深い経験である。 もちろん悪夢のような失敗に終わっている。
21歳のころだがアメリカ人専用のプールに通っていた。 日本人の入場には厳しい制限がある。事前の許可が必要だし、人数制限もある。
アメリカ人はすいすい入っていくが、日本人は炎天下に列を作って、順番が来るのをジッと待っている。 そうしてまで入りたくなる素晴らしいプールだ。
水がとてもきれい。 当時の日本のプールは濁っているのに、こちらは透明。 それに飛び込み台があるのだ。 4段?ある。最高は10m近くあると思うが、よく分からない。
最初は一段目から飛び込んだ。 高さは2mくらいと思うが、感覚は自分の目の高さが基準になるから、水面は4mくらい下に見える。
最初は腹を打つのを恐れて、下に向けて飛び込む。 そうすると必ず背中をぶっつけることになる。 凄く痛い。
スタート台から飛び込むのと同じように少し下に向けて飛び込むと、やや裏返しになってしまうのだ。 飛距離が長いせいだと思う。
「ちょっと、上に飛べ。 それから頭を少し下げればよい」と友人から聞き、その通りにしたら、上手く行った。 スポッと水に入れる。 とても気持がよくて病みつきになった。
アメリカ人の子どもは最上段から足をバタバタさせ、鼻を摘みながら次々と飛び降りてくる。
とても楽しそうに見えたので、いきなり最上段に挑戦した。 梯子で上ってみると、とても高く感じ、少し後悔した。
今だったら、やっぱし止めた。 と思い、梯子で降りてくるが、21歳のときは違う。 アメリカの子どもにバカにされるのは耐え難いことだった。
こうなったらやるだけだと決意を固めた。 周りは子どもたちばかりで、大人は私一人だけしかいない。
飛び込み台の先端に立つと、プールが凄く小さく見えた。 記憶ではマッチ箱くらいに見えたが、これは気持の問題。 正確なことは覚えていない。
ホイスルがピーと響いて、4段目?飛び込台に対して飛び込み許可の合図の旗が揚がった。 各段が同時に飛び込むと、事故が起こるので、許可を出す女性がプールの反対側に配置されている。
一瞬躊躇すると。 子どもたちが、口々に「クリアー」「クリアー」と甲高い声で叫びだした。 それに押されて、飛び込み姿勢のことなど何も考えずに飛び込んでしまった。
大失敗だ。 どうゆう格好で水に入ったか全然覚えてない。 ともかく体が痛くてしばらく水中でうずくまっていた。
二度とあんな真似はしたくない。 高いところはこりごりだ。 そう思ったのは半世紀も前のことだった。 こんなことを考えていたら、Cさんが言った。
「来年はニュージランドに行って一緒に飛ぼうね」
他にも高い所はこりごりの話はある。 私は高所恐怖症どころか高所大恐怖症だ。 しかし、こう応えた。
「それは楽しみですね。 ぜひ、ご一緒させてください」
去年はシルクロード、今年はニュージランド、来年が叉、NZであるはずがない。 S会の海外旅行は毎年違う場所に行く慣わしである。
余談だが、今でもあの「クリアー」は何を意味しているのか考えることがある。
「邪魔だ、どけ!」と言っているのか、
「許可がでているよ。飛び込んでいいですよ」と、親切心で初心者に教えてくれているのか。 一体どっちだろうか?
ちなみに飛行機に着陸を許可するときの用語は「クリア・トゥ・ランド」(着陸支障なし)。
辞書では一番後ろの方に出ている「許可」だが、運輸・軍事関係では頻繁にこの意味で使われる。