2008年09月14日

もう機敏でなくていいんだ

2008/9/14

「もう機敏でなくていいんだ」         
ほとんど家事はしないが、朝食の紅茶は私がいれている。 ウチの台所は狭いのでQPに「狭くないですか」と聞くと、キッパリと否定するのでガマンをしている。

しばしば、ぶつかりそうになるが、私がいつもよけているので、QPは狭く感じないのだろう。 私の台所滞在時間は一日10分程度だが、この狭さは気になって仕方がない。

夕べ、勤め先の静内から息子が帰って来た。今朝は3人分の紅茶をいれなければならない。 食器棚を見たがいつも使っている紅茶カップが見当たらない。

「ティーカップはどこですか」 
紅茶をいれる支度をしながら聞いた。
「後ろに入っているわよ」
と、言うので念入りに探したが見当たらない。
「よく見たのですが、ありませんよ」

「どこ、見てんのよ! ここにあるじゃない」 
そこにはコヒーカップがずらりと並んでいた。
「これは全部コーヒーカップですよ」
「そんなメンドウなこと言うから、何でも遅いのよ!」 
「……」
「あんたみたいにノロマだったら、主婦は務まらないね」

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在職中はノロマだから仕事はとてもつらかった。 「私、ノロマです」と言ったら、誰も一緒に働いてくれないから、早いフリをしていた。 

バレていなかったと思う。 私よりもっと鈍そうな人がノロマと非難されていたから、間違いないはずだ。 本当は私の方が鈍いのだが、機敏なフリをしていた。

退職したらマイペースが夢だった。 夢は実現したが、QPにまでノロマと非難される様になってしまった。

しかし、ノロノロやるのはとても楽しい。 同じことをやっても期限がなく、自分が納得が行くまで時間をかけられるのはとても楽しい。 

「もう、早いフリをしなくていいんだ。 機敏なフリをしなくてもいいんだ」と思ったら、とても気分が楽になった。 退職時の、
この印象は一生、忘れることはないだろう。
posted by nakapa at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記