今回は果敢にタブーに挑戦します。ご存知でしょうか? 実は「ハゲ」が差別用語かどうかはギリギリのところにあるのです。「禿頭症」と言い換えを迫っている人もいます。このような状況なので、わが身の危険を避けるためコードネームを使うことをお許しください。コードネーム”HG”とします。このページだけに通用する暗号です。
シビックメディアSapporo
「なんだ、ハゲマルドンって?」
「マルハゲどん では可哀想でしょ」
「そうか。可哀想だな。ついにネタも尽きたか」
「違います。これは私たちシニアにとって避けて通れない重要なテーマです」 『猿の惑星』という映画を観ていて気が付いたのですが、観終るころになると猿が普通で人間の方が「動物」のように見えてきたのです。こんな試みはいかがででしょうか。HGばかり集めて映画を作り、3人ばかり毛のある人を出演させてみるのです。同じような現象が起こるかもしれませんよ。髪がフサフサな人が変に見えてきたりしてね。
ところで、明治政府一番の失敗は明治4年発布の『断髪令』だと思いますが、どうでしょうか。千数百年続いた良き習慣を、欧米諸国が難癖をつけたといって、あっさりと禁止してしまったのですよ。困った政府ですね。今は髪型は自由だといわれても、一度失ったものを元に戻すのは容易ではありません。現実問題としては、不可能でしょう。まったく惜しいことをしたものです。
去年の話で恐縮ですが、「首都圏の女子大生に対して、『髪の薄い男性は好きですか?』とのアンケート調査を行ったところ、『はい』が0%だった(道新2007年6月25日)」そうです。
いいですか。ゼロですよ。「それでもいい」といってくれた人は、なんと! 一人もいなかったのです。悲しいではないですか。 善良な市民が何の落ち度もないのに、これほどの仕打ちを受けるとは…。明治政府の高官は『断髪令』を発布したとき、果たしてこのような事態を想定したのでしょうか。
ローマ皇帝のシーザーはHGを隠すため月桂冠を発明しました。日本では武士から商人にに至るまで、「士農工商」全員がチョンマゲを結える公平な制度があったのです。千数百年続いたチョンマゲの習慣を止めるなんて、まったく何ということをしてくれたのでしょう。明治政府最大の失政ですね。チョンマゲをしていれば、髪が薄いか濃いかは問題にならなかったはずです。HGだからといって女子大生に嫌われる必要はなかったのですよ。
それだけではありません。経済効果もあるのですよ。世界中の政治家が日本のチョンマゲを見て羨ましがり、世界各国で「チョンマゲ令」を発布するかもしれませんからね。ある調査によると、日本のHG人口は26%に対して、欧米は40%くらい占めるのです。政治家だけに限定すれば、更に跳ね上がると思います。彼らが黙っているはずがありません!
そうなれば、「髪結い産業」は引っ張りだこです。日本の床屋が世界中に進出して、景気回復の機関車の役目を果たしたかもしれないのです。なんとも惜しいことをしたものです。
「あんた、薄いのか?」
「見れば分かるでしょ」
「すまん。まぶしくてよく見えなかった」
「ハゲマルドンではなかったですね」
「何の話だ」
「さっきハゲマルドンと言ったでしょ。私の間違いでした」
「そんなこと、どうでもいいよ」
「正確にはハルマゲドン。終末の象徴です」
「終末? なんだ同じじゃないか」コードネームHGは自動的に消滅。この頁だけの暗号です。
はてなキーワード>ハルマゲドン
「メギド」はイスラエルの地名。「ハル」は丘。よって「メギドの丘」という意味。
新約聖書「ヨハネの黙示録」16章に「かの三つの霊、王たちをヘブル語にて
ハルマゲドンと称ふる処に集めたり」とあり、終末の象徴として使われることが多い。