2008年07月31日

花と花火

2008/7/31

「花と花火」         
大通公園の花壇はとてもきれいですが、ひっそりと咲く中島公園の花の方が好きです。
中島公園の花たちは奥ゆかしく、自己主張しない花。自然の中に溶け込んでいます。
主役は菖蒲池、鴨々川あるいは森。自分たちは引き立て役と心得ているように見えます。

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ところで、明日は何の日でしょうか? 8月1日は2回目の豊平川花火大会です。 
札幌最大のイベント花火大会が明日をもって終了します。19時45分から約1時間です。
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2008年07月30日

花魁道中は女性差別?

2008/7/30

「花魁道中は女性差別?」         
街の生活は面白い。冬のイベントは「雪まつり」くらいしか思いつかないが、5月から10月はいろいろな行事が目白押しだ。

夏になるとスケジュールも更に込み合い、とても全部は付き合いきれない。

その中で一番好きなのが「すすきの祭り」だ。札幌の夏も昼はけっこう暑いが、夜は涼しい。

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この祭りは夕方から始まるところが良い。花魁道中で始まり、神輿が威勢良く練り歩く。

華やかな歓楽街のネオンの中でくりひろがれる豪華絢爛なショウは素晴しい。

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2008年8月7日19時40分豊川稲荷神社発、薄野中心街へ。
豊川稲荷神社は薄野遊郭の娼妓達を供養し、その陰にある水子と現代の水子(見ず子)の霊を慰める目的で建立。


花魁道中は女性差別だから止めろという声もあるが、世の中に差別など星の数ほどある。

花魁道中だけやめても何の意味もない。クリック→花魁道中

私にとって花魁は過去の文化。見たことも触ったこともないし、復活の気配もない。

過去の忌まわしい事実を全部取り除いてしまったら、歴史が歪められてしまうと思うが、どうだろうか。

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格差差別、学歴差別、ハゲ差別、数え上げればきりがない。どれが許されてどれが悪いなどということは誰にも決められない。

法の下では平等でも、それぞれの人の立場は違う。 
差別も好き嫌いも同じ仮面を被ってやってくる。
区別などできない相談と思う。

「あんた、勘違いしてないか」
「はぁ?」
「花魁と下々の娼婦を比べてみろ。 天国と地獄ほどの差があるぞ」
「女性間差別ですか?」
「華やかな部分を残し、悲惨な部分を隠蔽する」
「いつから社会派になったのですか」
「違う! 俺は薄野,人情派…」

 パチパチパチ
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2008年07月29日

天皇皇后両陛下が札幌パークホテルにご宿泊

天皇皇后両陛下が札幌パークホテルにご宿泊

豊平館は鹿鳴館よりも古い明治の建物です。 
明治、大正、昭和、三代の天皇陛下が宿泊されました。
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過去の話ですが、現在の天皇・皇后両陛下も中島公園に隣接する札幌パークホテルに宿泊されました。
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2006年9月撮影、札幌パークホテル構内
豊平館に関する情報はこちらをクリック→豊平館 国指定重要文化財 札幌
タグ:事件事故
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7月下旬の中島公園

2008/7/29

「7月下旬の中島公園」         
鴨々川です。下流に行くと創成川と名前を変え、札幌市の中心を流れます。
この川の東は東1丁目、西側は西1丁目です。
更に下流に行くと札幌市街地を抜けてしまいます。
そして茨戸川に流入します。
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この小さな川に名前はあるのでしょうか? 
鴨々川と菖蒲池を結ぶ水路です。 
札幌コンサートホール・キタラ前の広場の向こう側、つまり東側を流れています。 
水遊び場にもなっています。
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札幌コンサートホール・キタラのシンボル、安田侃の彫刻「相響」です。
この裏を先ほどの小川が流れています。 
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豊平館です。
鹿鳴館よりも古い明治の建物です。 
明治、大正、昭和、三代の天皇陛下が宿泊されました。
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2008年07月28日

叉、財布を拾ってしまった

2008/7/28

「叉、財布を拾ってしまった」         
自転車を降りたら財布が落ちていた。なんだか貧しい財布だが、札束がはみ出ている。面倒なことになったものだと思ったが一応拾っておく。近くに交番はない。あっても寄り道をしていたら約束の時間に間に合わない。エライものひろっちゃたなと思ってももう遅い、財布は私のカバンの中だ。

財布を拾うのはこれで4回目だ。最初は直ぐに届けなくてはと思い交番を必死に探して届けるが、3回目になると、何でこんな所に落とすんだと腹が立つ。4回目になると、わざわざ時間を割いて届けに行くのは面倒だという気になる。交番の前を通るまで預かって置こうと考えた。

家に帰ると、忘れないように拾った場所と日時を封筒に書いて、財布を入れて封印した。そしていつも持って歩くカバンに入れた。これでよし、いつ通るか分からないが、交番の前を通ったとき届けよう。しかし、今の財布にはカードとか、いろいろなものが入っているのだ。 

3回も拾っているので見なくても中身は想像がつく。つい、落とし主が困るかもしれないとも思ってしまう。交番に届けたところで、警官は面倒くさそうに受け取るだけだ。手柄にならないのだから当然である。そして、中身を全部机の上に並べて二人で確認する。

それだけではないですよ。住所氏名電話いろいろ聞かれ、拾った場所の確認も大変なのだ、なにぶん住所など分からない、道路の上に落ちていたのだから。だから、よっぽどヒマなときにしか届けに行きたくはない。しかし、落とした人は困っているだろうなと思いなおし、「ついで」は止めてわざわざ届けに行くことにした。

とにかく、財布を拾うといろいろ面倒なのだ。最後に警官に、こう聞かれる「権利放棄しますか」あるいは「権利行使しますか」。交番には3人の警官がいる。一人は若くてきれいな女性警察官だ。皆が私の答えに注目しているように思える。「お礼が欲しい」などと言える訳がない。

泣く泣く「放棄します」という次第だ。いつだってそうなのだ。 ちゃんと署名までするのだから、淡い望みもない。今の財布にはカードとか電話番号を書いたメモとか証明書とか、いろいろ入っているので、警察で探せば、100%落とし主が分かる。 1年たったら落とし主不明で全額もらえるなどいうことは期待できない。

3回とも落とし主は現れた。今回も見つかることは間違いはない。とにかく、カード類、証明書類、全部点検するのだから、落とし主が見つかることは直ぐ分かる。つまり、財布を拾うと拾った人も、警官も余分な「仕事」をしなければならないのだ。私の目の届くところには財布を落とさないでほしい。 

落としそうな人は、財布に「拾った人に全てを差し上げます」と書いたメモを入れて置いてくれるとありがたい。署名入りでね。そうすれば財布を拾っても嬉しく感じるだろう。それを拾ったときは、財布の中身から落とし主を捜し当てて届けに行きたい。気配りのある人にお会いして、話をすることはとても楽しいことと思う。
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2008年07月27日

花火を中島公園で観るメリット

2008/7/27

「道新・uhb豊平川花火」         
最近、というかこの5年間で中島公園から豊平川花火大会を楽しむ人が増えている。
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先日、ある情報誌から電話があり、私の運営する「中島パフェ」が中島公園から観る花火について一番詳しいので参考にしたいが、どうかと問合せがあった。もちろん快諾した。世の中は変わるものだと思った。4年前に「豊平川花火は中島公園で見よう!」を公開したときは、ネガティブな反応が多かった。

「河川敷に行かなければ、よく見えないし、雰囲気が違う。観ている人たちの感動が違う。中島公園から観ても迫力がない」
私自身、よく承知していることだが、「中島パフェ」の運営者としては中島公園から観て楽しむ花火も、オプションの一つとしてあっていいと思った。調べてみると多くのメリットがあることが分かった。混雑がないのでゆったりと観えること。河川敷は仮設トイレが少しだけだが、中島公園には沢山あること。

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豊平館の野外喫茶や売店を利用できるし、水道が要所にあることもいい。ボートを借りて池を移動しながら見れること。芝生などで飲食しながら観れること(火は使えない)。建物や木々が邪魔して観えない部分もあるが、菖蒲池越しにみる花火も涼しさを感じていいものだ。 

河川敷で観ていたとき、花火の発する大音響に恐怖して泣き出す子どももいたが、中島公園ではそんなことはない。それに河川敷は階段が多く移動が大変だが、中島公園の中はほとんどバリアフリーな上、障害者用トイレも各所にある。こんなことを「中島パフェ」のサブページに書いてみた。

詳細についてはこちらをクリックしてみて欲しい。→ 豊平川花火大会は中島公園で見よう!
タグ:豊平川花火
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2008年07月26日

男の一分

2008/7/26

「男の一分」
「ならぬ堪忍するが堪忍」。出来ることなら丸く治めたいと思い、たいがいのことは我慢している。 

二人暮らしが定めなら楽しく暮らそうと工夫もしている。 こんな私でも譲ることの出来ない一身の面目と名誉がある。 

なさそうであるのが「男の一分」。


「亭主、おん出してやったわ」とAさんが、いきまいている。
「ホントですか」
「私が眠れないから、ラジオつけたり、本読んだりするでしょ」

「そうそう。私もそうしています」
「そしたら、あのろくでなし、眠れないとか、あーだーこ〜だ〜いうのよ。 眠れないのは私じゃあないの」

そろそろ爆発の予感。ここは黙って聞いておこう。
るさいわねぇ! 部屋なんかいっぱいあるでしょ、好きなところに行って勝手に眠むんなさい!」

そういえばAさんの家は大きい。 広い居間の他、子ども部屋4室はすでに空き部屋、それに客間、応接間、書斎。グランドピアノを置いた音楽室まである。

「ご主人ビックリしたでしょう」
「出たっきり、帰ってこないのよ〜」
「家の中で寝ているのなら、いいじゃないですか」
「淋しくなったら、いつ帰ってもいいのよ。と言ってあげているのに、まだ帰ってこないのよ〜」

「優しいのですね。 私なんか、もう帰って来なくていいと言われてしまいました」
「どこから?」
「病院からです」

「そう、病院から帰らないとすると…、焼き場に直行かな?」
「もっともっと酷いところがあるのですよ。知ってますか」

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つい先日のことである。朝、病院に行こうとすると、QPの「服装チェック」が始まった。毎度のことだが、もうウンザリだ。 出かけようとするとジロリと見てケチを付けるのだ。

「病院にいくときはズボン替えて行ってよ」。 今日は整形外科だから菌をもらってくる心配はないと思う。 こんなときにでもチェックが入るのだ。
 
あ〜ぁ、叉か。と思いながらも、素直に「はいはい」と言っておく。 朝から揉め事はゴメンだ。 とりあえず、ズボンを脱いでステテコ姿でいた。

「何よ!その格好」
「ズボンを替える準備です。 このままでは外には行けないでしょう。 替え忘れる心配がないのですよ。いい考えでしょう」

「そんな、みっともない格好して、誰か来たらどうするの。 時間がないから出かけるからね」

「はいはい、行ってらっしゃい」。 続いて、小さな声で独り言 「せいせいするわい」。 これが聞こえてしまったようだ。 厳しい言葉が返ってきた。

「病院に行ったら、もう帰って来なくていいからね!

簡単に言うけれど、病院に行ったきり帰れないとすると「焼き場」にも行けやしない。 大学医学部の地下にある「ホルマリンプール」行きが相場である。
 
私の抜け殻も人体解剖用にプールに沈められるらしい。 ひょんな調子で浮き上がると棒で突っつかれるそうだ。 打ち所が悪いとバラバラに壊れてしまうのだと…。ああ恐ろしい。

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Aさんに呼ばれていたので、病院の帰りに寄ってみた。心に傷を負っているので慰めてもらいたい気持もあった。

「精神的虐待を受けているのです。これってドメスティック・バイオレンスじゃあないですか」
「そこまで想像するあんたが異常よ! 早くお家に帰りなさい」

「用事があると言うから、来て上げたのですよ…」
「草むしりでもしてもらおうと思ったのだけど、腰痛じゃあねぇ。 亭主は膝がガクガクだというし。まったく情けない男ばかりだねぇ」

「庭の草むしりぐらい自分でやって下さいよ」
「公園の草むしりよ。皆でやろうと言ったでしょ」
「アレッ! 今日でしたか?」
「ヒマができたときパッとやらないと、いつまでたってもできないでしょう」

体調不良ということで解放されたが、「帰って来なくていい」といわれているのに直ぐ帰るのも癪だ。 

中島公園をブラブラして、腹が減ったら「狼スープ」にラーメンでも食べに行き、その後で帰ることにした。

昨日は二人仲良く映画「相棒」を観に行ったのに、今日は「悪妻は百年の不作」と思い、顔も見たくない気分だ。 本当に人の気持は移ろい易いものである。

しかし、41年一緒に暮らしていたら「仲良し」と言われても仕方がない。 なぜ、仲良しなのだろうと考えてみた。 答えは意外に簡単だった。二人ともケチだからだ。

「こんな家、出て行く!」と言っても、実家に帰るには旅費もいるし、手ぶらと言う訳にも行かないだろう。 家の近くのホテルに泊まるにしても帰るまで、毎日お金がかかるのだ。

マンガ「巨人の星」の星一徹のように「黙れ!」と言ってお膳ひっくり返したら、さぞかし気が晴れるだろう。 その代わり、一食分の全てを失った上、お茶碗が割れるかもしれない。
 
こんなことを考えているようではハデなケンカなど思いもよらない。ケチケチしている間に41年もたってしまった。 時の流れは早いものだ。最近は特に早い。

「それに私たちは絶滅危惧種なのです」
「なに?」
「もうそろそろ人生終盤ですからね」
「それなら危惧はいらんね。先がないから絶滅種だろう」

「それはちょっと酷すぎるのではないですか」
「それじゃあ、絶滅タネ!」
「なんか変ですね」
「あんたが変なこと言うからだ。よく考えてみろ」


それだけではない、名前までこの世から無くなろうとしているのだ。 約70年前モダンな名前として、颯爽と登場した「ひろし」と「ゆうこ」だが、今まさに滅びようとしている。

最近の名前をみても「ひろき」はあるけれど「ひろし」はない。 「ゆう」はあるけれど「ゆうこ」はない。

私たちの名前はは絶滅危惧名前なのだ。 「滅び行く名前の二人」がケンカなどしていて良いはずがない。 

そう思って努力しているのは、私だけ。 QPはごく自然にあるがままの人生を送っている。 私だけが気をもんでガマンして、いろいろ工夫している。

不満は爆発する前に抜いてやらなければいけない。 ときどき意識的にガス抜きをする。これも工夫の一つだ。

「私に悪いところがあったら、遠慮なく言ってください」
QPはこんな質問に、ウッカリ返事をすると損だということを知らない。一生懸命考えてからこう言った。

「家の仕事より自分のやりたいことを優先するのが悪いよ」
「例えば、どんなことですか?」
この質問に答えれば、更に墓穴を掘ることを予想もしない。

「え〜と、ゴミを直ぐに出さないことかなぁ」
「分かりました。 今月の目標は、ゴミを早く出すことにしましょう」

今月と言っても後5日しかない。 1回か2回ゴミを早く出せばいいだけの話。私の仕事は何も増えないのに不満だけは消滅する。

こうして、我家の平和を守るため、日夜努力を重ねている。 自分で自分を褒めてあげたい。QPは決して、私を褒めないのだから。 

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「なんだ? 俺に相談って」
「実は、ケンカのできる普通の夫になりたいのですが…」
「ケンカすれば金がかかるよ。自分で言ってたろう」
「戦費のことは解決しました。 埋蔵金を取り崩す覚悟です」

「なんだ、そりゃ」
「特別会計です。QPの承認を得なくても自由に使うことが出来るのです」
「なんだ、ヘソクリか。真面目なフリして抜け目のない奴だ」
「もうガマンも限界です。工夫も尽きました」

「ケンカは度胸がいるぞ。あんたじゃ無理だ。QPさんの尻の下が一番安全なんだよ」
「核の傘の下に入れというのですか!」
「それしかないだろう」

「それでは男の一分が立たぬのです」
「オトコのいちぶだと?」
「いや」
「なんだ」
「面目が…」
「心配するな! 歳なんだよ。 実は俺も…」


<国語のお勉強>
「一分」の読みは、「いっぷん」「いちぶ」「いちぶん」少なくとも3通りある。
 
「いっぷん」は時間の単位。 
「いちぶ」は普通、10分の1を指す。野球の打率等1割の10分の1をいうことも多い。ごくわずか。
「いちぶん」は譲ることの出来ない一身の面目、名誉。
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2008年07月25日

中島公園2008年の夏

2008年7月25日の夜
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ライトアップされた夏の夜の豊平館。

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国指定重要文化財だが、いつもと違う雰囲気だ。まるでテラス・レストラン。

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花火が見える。なるほど、しかし何処でやっているのだろう。中島公園は火気厳禁だ。

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今日は豊平川花火大会の日、豊平館からでもけっこう見えるではないか。

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ここは彫刻「森の歌」のある9条広場。右の黒っぽい建物は札幌パークホテル。
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知らぬが仏、住めば都

2008/7/25

「知らぬが仏、住めば都」         
昔は衣食住と言ったが、今は食住のようだ。我家の支出のトップは保険料を含めた医療費である。実に総支出の26%を占める。以下、食費25%、住居費24%と続く。数年前から医療費はじわじわ上がり退職後は一気に跳ね上り現在に至っている。

低収入のわりに突出しているのが住居費(取得費を含まない維持費)、これが唯一の贅沢と言える。場所よし、居住性よし、納得のいく支出で満足している。玄関を出ると直ぐ「日本の都市公園百選」にも認定されている中島公園がある。公園を抜けると全国にその名を馳せる大歓楽街すすきのに出る。

公園出入口から遠方正面に札幌駅が見える。駅まで約2キロあるが歩道が広く電柱の無い美しい並木道が続いている。歩道はロードヒーティングになっているので凍結の冬でも快適に歩くことが出来る。

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家の近くは札幌の母なる川、豊平川が流れ、父なる山、藻岩山を望める景勝地でもある。毎年秋になると豊平川に鮭が帰ってくる。申し分の無い住宅地のように思えるが、もちろん「わけあり」である。歓楽街に近いので昔から暴力団員や飲食店従業員が多く居住環境が悪いと見られている。

そんなこととは知らず「この価格で、この場所が」とばかりに飛びついたが、いまだに後悔したことはない。むしろますます気に入っている。悪評を事前に知っていたら恐らく買わなかっただろう。知らないのも運のうち、何が幸いするか分からないものだ。

7年間も住んだが、近所をブラブラしても、それらしい怖そうなオニイサンや、怪しげなオネエサンに会うこともなく静かな生活が続いている。「知らぬが仏」で始まり「住めば都」に落ち着いている。
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2008年07月24日

平和と民主主義はどこへ

2008/7/24

「平和と民主主義はどこへ」         
今まで読んだ本の中で一番印象に残った部分の抜粋。
(昭和二十年四月)
出撃気配ノ濃密化トトモニ、青年士官ニ充満セル煩悶、苦悩ハ、夥シキ論争ヲ惹キ起サズンバヤマズ

艦隊敗残ノ状スデニ蔽ヒ難ク、決定的敗北ハ単ナル時間ノ問題ナリ 何ノ故ノ敗戦ゾ 如何ナレバ日本ハ敗ルルカ


「進歩ノナイ者ハ決シテ勝タナイ負ケテ目ザメルコトガ最上ノ道ダ、 日本ハ進歩トイフコトヲ軽ンジ過ギタ 

私的ナ潔癖ヤ徳義ニコダハツテ、本當ノ進歩ヲ忘レテヰタ 敗レテ目覚メル、ソレ以外ニドウシテ日本ガ救ハレルカ
 
今目覚メズシテ イツ救ハレルカ 俺タチハソノ先導ニナルノダ 日本ノ新生ニサキガケテ散ル マサ二本望ヂヤナイカ」

 
彼、臼淵大尉ノ持論ニシテ、マタ連日「ガンルーム」二沸騰セル死生談義ノ一応ノ結論ナリ 敢ヘテコレ二反駁ヲ加へ得ル者ナシ
(「戦艦大和ノ最後」吉田満) 

著者によると、「臼淵大尉は三島由紀夫と似た都会育ちの俊才で、生来多分の稚気と洒落っ気を備え、芸術好き、哲学好きの香気を身に着けた兵学校出身の青年」。 

妹への手紙で「一人の女性を60歳70歳まで愛するのが本当の愛だ」と語った臼淵大尉は、21歳の若さで戦艦大和の副砲分隊長として戦死した。

この本が書かれたのは私が小学生のころ。当時は好戦的だと批判を受けた。 比べてみれば今は滅茶苦茶に好戦的な世の中だ。 平和ボケと言ってもいい。あまり深く考えなくなったと思う。

政治家が戦争の出来る「普通の国」になりたいと堂々という。敗れて目覚め平和国家にはなったが、長続きはしなかった。 戦争の悲惨さも理不尽も徐々に薄れて行ってしまった。

政治家が平和と福祉を口にしなくなって久しい。個人にとって最も大切な「命の保障」が選挙で票にならないのだから不思議だ。 

軍備で命が守れないことは歴史が証明している。 一方、軍備抜きで平和を守れる保証もない。 大いに議論されるべきことが、ほとんど議論されずに、既成事実だけを積み上げて行く。

こんなことでいいのだろうか。「平和と民主主義、自由と平等」が大切と教えられ、そう信じて来た私は、いつのまにか時代の変化について行けない古い人間になってしまった。
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