2008/5/3
去年の秋、札幌シニアネットのML(メーリングリスト)が一つの楽しい話題で盛り上がっていた。「秋のみちのく、紅葉と民謡を楽しむ旅」について、メールが次から次へと流れて来る。異口同音、どれもこれも「楽しかった、楽しかった」と言っている。行けばよかったと思っても、もう遅い。 そう思っているのは私だけだろうか。
「秋のみちのくの旅、ホントは私も行きたかったんですよ」
「ダメだよ。今ごろになってそんなこと言っちゃあ。MLみて羨ましくなったんだろう」
「皆さんが楽しい、楽しいと書いていましたね。 残念だな〜」
「どうせヒマなんだろう。 行けば好かったじゃないか」
「若い人にラジオ一緒にやらないかと誘われたのですが、それが重なりまして」
「そりゃ良かったね。アンタ出たがり屋だから」
「地域サイトを運営する"ウェブマスター"たちがサイトの開設・運営の裏話や、それぞれの地域への思いなどを語り合おうという趣向なんです」
3人とは「Corner札幌円山」S管理人(35歳)、「山鼻.info」T管理人(31歳) 「中島パフェ」I管理人(67歳)のことである。それぞれ円山・円山公園、西線・伏見、中島公園など地域情報を発信するサイトを運営している。
「旅行に行きたかったのに残念だなぁ。申し込みの矢先にラジオの誘いです」
「何度も言うな。それでいいじゃあないか」
「それがそうでもないんです。放送前は雑談したりして、友だちのような雰囲気があったのですが......」
放送は最終戦となってしまった日本シリーズ日ハム対中日の試合中に行われた。1対0で日ハムが負けているので、試合の行方も気にしながらの「ラジオ座談会」になってしまった。ともあれここちよい疲れを感じながら放送は終了した。「お疲れさま」とあいさつがすむと、トイレに駆け込んだ。 我慢していたわけではない 事前準備のつもりだ。
2人をビールにでも誘おうと思っているので、店に入って直ぐ中座するのも嫌だし、財布の中身もチェックしたい。年長者としての責任も果たしたいのだ。準備OKということで、待合室に行くと二人の姿が見えない。仕方がないので外に出ると、遠くの方に楽しそうに歩いている二人が見えた。
「やっぱり、秋のみちのくの旅に行けば好かったなぁ」
「そういう、ネチネチしたところが、若い人に嫌われるんだぞ」
「分かるんですか? 当日、会ったばかりですよ」
「2、3分で充分だ。2時間もしゃべったんだろう。分からんはずがない」
「そうですか。顔じゃあなくて性格ですね。それなら直すの簡単ですよ。明日にでも、心入れ替えておきます」
「やけに簡単に言うね。できなかったらどうする!」
「う〜ん........」
しばし沈黙の後、優勝して帽子を脱いだ落合監督の坊主頭を思い出した。
「アタマを丸めます!」

「秋のみちのくの旅、ホントは私も行きたかったんですよ」
「ダメだよ。今ごろになってそんなこと言っちゃあ。MLみて羨ましくなったんだろう」
「皆さんが楽しい、楽しいと書いていましたね。 残念だな〜」
「どうせヒマなんだろう。 行けば好かったじゃないか」
「若い人にラジオ一緒にやらないかと誘われたのですが、それが重なりまして」
「そりゃ良かったね。アンタ出たがり屋だから」
「地域サイトを運営する"ウェブマスター"たちがサイトの開設・運営の裏話や、それぞれの地域への思いなどを語り合おうという趣向なんです」
3人とは「Corner札幌円山」S管理人(35歳)、「山鼻.info」T管理人(31歳) 「中島パフェ」I管理人(67歳)のことである。それぞれ円山・円山公園、西線・伏見、中島公園など地域情報を発信するサイトを運営している。
「旅行に行きたかったのに残念だなぁ。申し込みの矢先にラジオの誘いです」
「何度も言うな。それでいいじゃあないか」
「それがそうでもないんです。放送前は雑談したりして、友だちのような雰囲気があったのですが......」
放送は最終戦となってしまった日本シリーズ日ハム対中日の試合中に行われた。1対0で日ハムが負けているので、試合の行方も気にしながらの「ラジオ座談会」になってしまった。ともあれここちよい疲れを感じながら放送は終了した。「お疲れさま」とあいさつがすむと、トイレに駆け込んだ。 我慢していたわけではない 事前準備のつもりだ。
2人をビールにでも誘おうと思っているので、店に入って直ぐ中座するのも嫌だし、財布の中身もチェックしたい。年長者としての責任も果たしたいのだ。準備OKということで、待合室に行くと二人の姿が見えない。仕方がないので外に出ると、遠くの方に楽しそうに歩いている二人が見えた。
「やっぱり、秋のみちのくの旅に行けば好かったなぁ」
「そういう、ネチネチしたところが、若い人に嫌われるんだぞ」
「分かるんですか? 当日、会ったばかりですよ」
「2、3分で充分だ。2時間もしゃべったんだろう。分からんはずがない」
「そうですか。顔じゃあなくて性格ですね。それなら直すの簡単ですよ。明日にでも、心入れ替えておきます」
「やけに簡単に言うね。できなかったらどうする!」
「う〜ん........」
しばし沈黙の後、優勝して帽子を脱いだ落合監督の坊主頭を思い出した。
「アタマを丸めます!」
