2008年04月03日

オージオメーター

2008/4/3

「オージオメーター」  
700人もの人が耳がぜんぜん聴こえないと、札幌の医師にオージオメーターなどで診断してもらい、手当てなどをもらっていたそうだ。もちろん、耳の聞こえる人がである。 カラオケの名手もいたそうだ。発覚したらほとんどの人が証明となる手帳を返したというから、全くインチキな診断だったと思う。

オージオメーターによる検査は、私も毎年受けていた。この検査は耳がいかによく聞くことができるかについては有効と思う。しかし、全く聞こえないか、どうかを検査するとなると、前提として検査を受ける人が正直でなければならない。オージオメーターが発信する音を聞こえるか聞こえないか受診者が答えるのだから、全ての発信音について聞こえないと答えれば聞こえないことになる。

「まったく正当な検査をしていた。受ける人が嘘をついたのだ」と医師は言うが、これを法的に打ち破るのは相当難しいような気がする。ただ、状況証拠はいくらでもある。だいたい700人に「手帳」交付は異常だ。それに、この医師を斡旋する組織があり、検査の為の講習会まであったと言う話だ。手数料のやりとりもあったそうだ。

事件のことは、ときが経てばいずれ明らかになると思う。私が興味をもったのは、お馴染みのオージオメーターが聴覚障害の診断書を作成する根拠に使われていたことである。これで、補聴器を着けても聞き取りが難しい最重度の「障害2級」に認定されるなら、私でも簡単に2級に認定してもらうことが出来る。もちろん、そんなことはして欲しくない。 

やり方は簡単だ。オージオメーターは強いの弱いの、高いの低いの、いろいろ出すが、すべて聞こえないと言えばよいだけの話しだ。検査の中で一番嘘のつき易い検査と思う。認定してもらうのは簡単としても、一生、耳が聴こえないふりをするのはシンドイ。いったい虚偽の認定を騙し取った人達はどんな暮らしをしていたのだろうか? 

これからは、最重度の2級と認定する際には脳波から聴力を解析するABR(聴性脳幹反応)検査も併せて行うと新聞には書いてあった。当然と思う。本来悪いところを見つけて治療する為のオージオメーター検査なのに……。悪いと認定してもらってお金をもらう人、斡旋して手数料を取る人、講習会する人、その他いろいろ……。 

一体医師はどうなのでしょうね。はたして「正当な検査をした」だけでしょうか? オージオメーターは何も語らない。操作するのも人間、診断を受けるのも人間。
posted by nakapa at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記