2008年01月21日

怖い記者--後編--

2008/1/21

「怖い記者--後編--」       
前編は、ある事故の取材の為「怖い記者」から夜中に電話がかかって来た話です。私はその事故について何も知らないので答えようがなかったのです。

新聞記者は横柄な言い方で「隠すな、嘘つくな」
こちらは丁寧に「分かりません」
何回か繰り返すと、記者は質問を変えてきました。

「一体、誰なら知っているのだ」
「私の上司です」
「電話しろ」
「就寝中と思います。夜中ですから」
「いいから、起こせ!」

あまり、執拗なので私も不安になって来ました。 私の知らない重大な事実があるかも知れません。現場にはテレビもラジオもないのです。勤務に就いた17時以降のことは何も知りません。

余程のことでなければ、大新聞の記者ともあろう者がここまで言うとは思えない。これは上司の耳に入れた方がいいと思いました。 幸い上司は起きていました。 
「その件は私から電話する」と言って一件落着しました。

ところが、本当に腹が立ったのはその後です。散々「隠すな」「嘘つき」とわめいていたのに、その後は何の連絡もないのです。事実が分かったのだから、「誤解していました」とか、ひと言あって当たり前でしょう。嘘も隠しもしてないことが分かったのですから。30分…1時間…、たっても何の連絡もありません。 たまりかねて、こちらから電話しました。

「先ほどの件ですが、どういうことでしたか?」
「あの件は、説明を聞いて納得しました」
「私は嘘もついていないし、隠し立てもしていません。事実を知りたいのですが」
「事実なら貴方の上司に聞いて下さい」
「夜中の2時ですから、就寝中です」
「明日聞けば、いいでしょう。私、仕事中ですから」

記者の立場も分からない訳ではありません。誠実で礼儀正しいばかりでは、仕事にならない場合もあるでしょう。私に電話する前に、いろいろ たらい回しをされて怒りが頂点に達していたかも知れません。運が悪いのか要領が悪いのか分かりませんが、私は間の悪いときに電話を取ることがたびたびありました。これもその一つかも知れません。

NHK記者の「特ダネ盗み見不正の株取引疑惑」から、嘘も隠し事も許さない。但し、自分の間違いだけには寛容な「正義の味方新聞記者」を思い出してしまいました。早いもので、あれからもう10年。 当時と今とを比べて大きく変わったのがインターネット環境です。私もブログと言う情報発信の手段を得ました。とても嬉しく思っています。
タグ:事件事故
posted by nakapa at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記