2008年01月02日

新年の夢は幻?

2008/1/2

「新年の夢は幻?」       
1月1日の一面トップ記事は毎年、夢のある記事が載る。3大新聞をしのぐ地元の大新聞「北海道新聞」の一面トップは「北海道マラソン」の段階的拡大だった。次のような見出しが紙面せましと踊っていた。

「3万人疾走 世界規模に」「北海道マラソン 段階的に拡大」「制限7時間が目標」
毎年夏場に行われる4時間制限の「北海道マラソン」は日本一過酷なレースである。 参加者の約半分は落伍する始末だ。

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従って、参加者はせいぜい5、000人程度。7時間制限の東京マラソンの13万人と、比べてみればいかにも少ない。 ネックは「4時間以内の記録を持つ人」という出場資格である。

以前から、時間延長の要望があったが、交通規制が云々とか、理由にもならない理由で4時間のままの状態が続いてきた。 彼らが理由とする「交通規制が及ぼす影響」というのは、つきつめれば経済的問題ではないだろうか。

それならば、交通規制時間を延長した場合の経済的損失と,、時間を延長し参加者が増えた場合の経済的利益を比較検討すべきだろう。 大勢の選手と家族、知人、マラソン愛好者、観光客などの大幅増加が大きな経済的利益をもたらすことは明らかだ。

特に、これと言った産業の無い札幌市は、観光を産業の目玉にしているのに、4時間制限を延々と続けて来た本当の理由は何だろうか。 理解し難いところである。

ともかく、遅まきながら「北海道マラソン」は少しずつ時間延長の方向に走り出した。最終的には7時間目標だが、規模は5000人から3万人へと大幅拡大となる。 

中島公園が世界から注目されるチャンス到来かも知れない。ところが、中島公園近所の住民としては喜んでばかりはいられない、大変な問題を含んでいるのだ。

「北海道マラソン」は「札幌まつり」「豊平川花火大会」と並んで、中島公園3大イベントの一つだが、参加者が6倍になっても、ゴール地点としてのマラソン運営ができるのだろうか。 素人考えでも無理な気がする。「幻のオリンピック」の二の舞になるのではないだろうか。

1940年に第5回冬季オリンピックを札幌で開くことが決定し中島公園でスケート競技を開催することになった。ところが、戦争の為オリンピック開催返上となった。

34年後に再び札幌で開催することを決定したが、冬季オリンピックの規模が大きくなり、中島公園開催は検討の余地さえなくなってしまった。 

スケート競技の会場は真駒内に決定したのである。 それと同じような結果が目に見えている。 幻のオリンピックに続く、幻の北海道マラソンとなりかねないだろう。 ビルに囲まれている公園を広げることなど不可能である。
posted by nakapa at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント