2007年12月20日

母は強し、戦う母鴨

2007/12/20

「母は強し、戦う母鴨」         
初めて出会ったのは橋の上だった。「男運が悪くて、いつも騙されてしまう女は、橋から身を投げようとしている」これはフランス映画「橋の上の女」

橋の下の鴨の巣をじっと見ていると、女が声をかけてきた
「あれは何?」
よくぞ聞いて下さったとばかりに、鴨について話しだしたら去って行った。一瞬、私何か悪いこと言ったかなと考えたが、直ぐに分かった。同じカモでもカモ違い。私こそカモだ。

薄野のはずれで鴨が巣を作った
私達の場合は、私が藻山橋(南8西4)の上、卵の鴨たちは川の中にある石の窪みで母鴨に抱かれていた。 札幌の繁華街、薄野のはずれで鴨が巣を作った。 まさに酒場で咲いた花。可憐な鴨の赤ちゃんたちであった。

閉じ込められた母子鴨
7月18日8羽の赤ちゃんが巣立ったが、そこは鯉の放流場。母子鴨は閉じ込められてしまった。 鯉を逃がさない為、鴨の巣の上流と下流に鉄柵が設けられていたのである。 母鴨は必死で雛たちを川から地上へ誘導しようとするが、雛たちは石垣を登ることが出来ない。

放流場の中を、泳ぎまわって脱出できる場所を探し求める母子の姿が哀れでならない。 途方にくれた母鴨が立ちすくむと、雛達も母を囲むようにして、じっとしている。 外にだしてやりたいが、助けることは出来ない。 

徒に雛に触れば母鴨はパニックを起こすに決まっている。 しかも雛たちの泳ぎはアメンボのように速いのだ。 結果として追い回すことになってしまう。 助けようととしても、最悪の結果を招きかねない。じっと見守るしか手がないと悟った。

開放された母子鴨は中島公園に向う
翌日出勤してきた係員が母子鴨の窮状に気付き、鍵を外し鉄柵を上げて、外に出して上げた。鴨の母子は上流に向って泳ぎ、苦労の末、中島公園にたどり着いた。 

やっとたどり着いた新天地だが、猫やカラスなどの天敵も多く、ここも母子鴨にとっては地獄のような場所だった。

戦う母鴨、母は強し
すでに子鴨を3羽失った母鴨は残った子鴨を整列させて、注意を与えた 「カラスに気をつけましょう。泳ぐときは一列に並び、決して母さんから離れてはいけません。お前達の命は私が守ります」

母の注意は私の想像だが、あながち根拠の無いことではない。それらしい写真を見てほしい。別の親子鴨だが、これは同じく中島公園内の札幌コンサートホール・キタラ付近で撮影したものである。
雛を捕食しようとしたカラスに、母鴨は単身立ち向かい追い払ってしまった。 母は強し、戦う母鴨の姿を見て感動し手が震えた。 まるでドラマの一シーンのようだった。

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タグ:母子鴨
posted by nakapa at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 動物