2007年12月03日

上流社会のM君(前編)

2007/12/3

「上流社会のM君(前編)」         
「病気と貧乏はうつるから傍によるんじゃないよ」とよく言われましたが、ホントですね。養父が肺病になり、それが兄にうつり、貧乏は家族全員にうつることになりました。病気のせいで家を建てる為の金も、食う為の金も全て失いました。

敗戦後4年目のA市は復興めざましく、新築の木造住宅街がほぼ完成しました。その中で焼けトタンのバラックは嫌でも目立ちます。今でもA市A2丁目に行って、当時住んでいた年寄りに聞けばこのバラックのことは覚えていると思います。 しかし、「Dの知り合いなら貸した金かえせ〜」と言われるかも知れません。聞かない方が無難でしょう。

私は「上流社会」の人が好きです。貧乏人は自分より貧乏な極貧人をバカにして苛めるのですが、良家のご子息は違います。小学3年のときですが、同級生のM君がお屋敷のような家に招待してくれました。優しそうなお母さんがお菓子を出して歓待してくれました。
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何回か遊びに行くうちに、「君の家に遊びに行きたい」と言われ、困ってしまいました。あの惨めなバラックを見られるのかと思うと、ぞ〜っとします。あのバラックこそ極貧の象徴。あんなもの見られたら恥ずかしくて合わせる顔もありません。

何とか断ろうと、いろいろ理由をつけてみましたが、本当のことを言えないので、説得力がありません。 -後編に続く-
posted by nakapa at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記